写真①はコテ(鏝)という道具です。コテは、三角形をした鉄に木でできた柄がついたものです。コテというと、壁を塗るときに使うものもありますが、これは布や衣類のしわを伸ばすのに使います。また、着物の仕立てをするとときに縫い代を割ったり、袖口を仕立てたりするのに使用していました。今も使われているアイロンですね。
コテは昭和のはじめごろから使われていました。使い方は、先の鉄の部分を火鉢などに直接差し込んで温めて使います。布に当てるときは、当て方が強すぎると布が焦げてしまうので、力加減には注意していたそうです。
写真3の電気のコテは和裁用コテといって、今でも着物を仕立てる人が使っています。コテを立てておける筒状の容器に入れておくだけで温まります。
(大野城市歴史資料展示室 解説シート 民族No.23より)