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木造聖観音立像

場所
大野城市雑餉隈町2丁目5-22
分類No.
歴-0007も

貴重な観音立像

雑餉隈(ざっしょのくま)町にあるお堂の中に祀(まつ)られている、全長100.5㎝、像高59.5㎝、台座高30.5㎝の小さな像である。応永21(1414)年室町時代の作である。 県指定有形文化財に登録されている。

この像は、檜(ひのき)の寄木造(よせぎづくり)で、頭に透かし彫りの宝冠(ほうかん)をつけ、百毫(びゃくごう)(仏の眉間にある毛)・玉眼(ぎょくがん)に水晶をはめ込み、左手には未開蓮華(みかいれんげ)を持っている。
目元、口元のおだやかな丸みのある線は、典型的な室町時代の様式を感じさせる。また納衣(のうえ)を着け通肩(つうけん)(両肩を納衣でおおう着方)の姿の聖観音立像は県内でも他になく、大変珍しい。8月には地域の夏祭りと恵比須神社の「千灯明(せんとうみょう)」というお祭りと一緒に行われている。お祭り当日は法被を着た子どもたちが提灯行列をして町内を練り歩き、とても賑やかなものになる。
この観音様のご利益には安産があげられており、現在でも妊婦が元気な赤ちゃんが産まれるようにお参りする姿を見る事ができる。