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人面墨書土器

場所
大野城市仲島遺跡の東端部
分類No.
歴-0010じ

疫病神を思わせる土器

仲島遺跡の東端部、御笠川の氾濫原(はんらんげん)の砂の中から3点出土した。奈良時代から平安時代初めにかけて見られる宗教的な儀式に使用されたと考えられる土器。市指定有形文化財に指定。

人面墨書土器は疫病神を思わせる人面が墨で描かれ、底部には穴が開けられている。病気になった人が息を吹き込み、川や溝に流して災いから身を守ったと考えられている。最も多く出土するのは奈良時代の都である平城京(へいじょうきょう)であるが、九州では仲島遺跡以外には佐賀市と太宰府市・福岡市出土例が知られている。当時の人々の病や災害に対する恐怖心が表れている遺跡である。(大野城心のふるさと館に展示予定)