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和銅六年銘ヘラ書き須恵器

場所
大野城市牛頸
分類No.
歴-0014わ

県指定有形文化財

土器焼成前の生乾きの状態にヘラ状の道具で文字や記号を記した奈良時代の須恵器で、牛頸ハセムシ窯跡群から出土した。県指定有形文化財に登録されている。

この須恵器には「和銅六(713)年に筑前国那珂郡手東里の大神君ら三人が、税の一つとして納めた。」という記録がある。この時代には17歳以上の男子には税として、絹・糸・真綿や地方の特産物を納めなければならなかった。ハセムシ窯跡群で見つかった調という文字から、「延喜式(えんぎしき)」という古代の文献に記載されていた内容と一致することもわかっている。記録の体裁(ていさい)は平城京出土の木簡(もっかん)と同じで、当時の税の様子を知るうえで大変貴重である。そして古代史の研究ではヘラ書きは筆順を容易に知る事ができ、文字の普及状態を明らかにする上で重要な資料と考えられている。

大野城 心のふるさと館  http://www.onojo-occm.jp/