地域のみんなに愛されるセンダンの木
大野小学校の運動場の真ん中にそびえ立つセンダンの木。 大正3年旌表旗(せいひょうき)受賞を記念して大野城市の牛頸の山中から移植された。
大野小学校のセンダンの木は、高さが約9.8m、幹周りが約2.5m、樹齢は150年から200年と推定される。このような大木を見かけるのは、周辺地域でも稀である。植樹当日は牛頸小学校の子どもたちも参加するほどの大掛かりな事業であった。当時は運動場と民家の境にうえられたが、度重なる校庭の拡張工事によって、現在は運動場の中央に位置している。センダンの木は、熱帯アジアに広く分布している落葉(らくよう)の高木(こうぼく)である。日本では、九州や四国でよく見かける木で、初夏には、小さな紫色の花が房状に咲き、秋には1㎝余りの黄色い実をつけ、『枕草子』や『万葉集』の中にも登場している。大野小学校では毎年学校全体で人々を勇気づけてくれるセンダンの木に感謝する「センダンの集い」を5月の下旬に実施し、楽しいひと時を過ごしている。