【蓄音機とは】
レコードプレーヤーの前身ともいうべきこの装置は、元々は音を蓄える(録音する)機械であったことからこの名が付きました。1877年(明治10年)トーマス・エジソンがよう箔円筒型蓄音機を発明すると、人々は大変驚きました。初めは電信や電話と同類の事務用機器としての需要が高く、口述記録と再生の機械として発展していきました。その後、蓄音機の形は円筒型から
円盤型へと変化していき、その機能は記録より再生が重視されていきます。
【円盤型蓄音機】
日本では1901年(明治34年)三光堂が最初に再生専用の円盤型蓄音機の輸入販売を始めました。従来の円筒型蓄音機と性能上の違いを示すため「寫聲機」という名前もあったようです。蓄音機を鳴らす時は、円盤の上にレコードを乗せゼンマイを巻いて回転させます。その時、針がレコードの音溝をたどって振動を起します。これが機械的に増幅され金属の振動板に伝わり音を再生するというしくみです。 【平円盤とレコード】
明治時代後期に入ると、平円盤はレコードと呼ばれるようになりました。シュラックという樹脂で作られ、 1分間に78回転するものでした。片面のみに音が吹き込まれており、 4~5分間録音されていました。大正時代に入ると、両面録音されたレコードも作られるようになります。そして1948年(昭和23年)片面で30分録音できるLP (Long Playing)盤が登場したことによって、従来の平円盤はSP盤(Standard Playing)と呼ばれるようになります。